【シラバス基本情報】

科目名 臨床栄養管理論
担当教員 井上 啓子
配当年次 3年
履修方法 選択
開講時期 前期
授業形態 講義
単位数 2
備考 病院等における臨床栄養部門の管理職経験を活かし、個人の状況に応じた栄養管理の実際について病院などの現場に照らし合わせて実践に必要な理論を学ぶ授業を行っている。

【授業目標】

 傷病者の病態や栄養状態の特徴に基づいた適正な栄養管理を、循環器疾患、代謝性疾患、腎疾患などの主要疾患別に学習する。傷病者の病態や、栄養状態の特徴に基づいた適正な栄養管理を行う能力を習得することをねらいとする。

【到達目標】

 各疾患別の栄養管理方針、栄養アセスメント、栄養管理計画、栄養食事・生活指導、モニタリングと評価を栄養ケアマネジメントの手順に沿って学習する。ここでは、循環器疾患、代謝性疾患、腎疾患などの主要疾患別の栄養食事療法、栄養アセスメントのポイント、栄養状態の判定方法が理解できるようにする。

【授業計画】

 テキストに従い講義形式で展開する。傷病者の病態などについては、DVDやパワーポイントを用い具体的にイメージできるようにする。小テスト、レポートなども随時実施する。

内容
1
胃・腸疾患の栄養管理、(胃潰瘍・潰瘍性大腸炎・クローン病の栄養食事療法)、事例の栄養管理
2
肝・胆・膵疾患:急性肝炎慢性肝炎の栄養管理、肝硬変の栄養管理
3
肝・胆・膵疾患:胆嚢・膵臓疾患の栄養管理
4
内分泌・代謝疾患:肥満、るいそう、脂質異常症の栄養管理
5
内分泌・代謝疾患:糖尿病の栄養管理、食品交換表の使い方         
6
循環器疾患:メタボリックシンドローム、動脈硬化疾患の栄養管理     
7
呼吸器疾患:慢性閉塞性肺疾患の栄養管理、呼吸商    
8
慢性腎臓病のステージ別栄養管理、DVD(保存期腎不全の患者さんのために)
9
透析食、カリウム・リンの管理について、症例から栄養管理を考える
10
糖尿病性腎症の栄養管理 糖尿病性腎症、透析期、症例を使って必要量を算出
11
貧血について、骨・関節障害について、骨粗しょう症の事例、低栄養、水分補給量について
12
周術期(術前・術後)の栄養管理、栄養管理計画書の作成
13
摂食嚥下障害、嚥下評価テスト、嚥下のメカニズム、嚥下段階食とその作り方
14
高齢期疾患、褥瘡の栄養管理、褥瘡の評価(DESIGN‐R)と栄養管理
15
臨床栄養学管理論のまとめ、評価

【履修上の注意(含予習・復習)等】

 臨床医学総論での病態生理と関連づけ、栄養食事療法を理解する。事前に予習し復習をする。

【成績評価の方法と評価割合(%)】

 小テストと期末テスト合わせて100%

【テキスト・参考文献】(テキスト◎、参考文献(推薦)○)

 ◎佐藤和人、本間 健、小松龍史 編『エッセンシャル臨床栄養学』(医歯薬出版)
 ◎糖尿病学会『糖尿病食事療養のための食品交換表』第7版 文光堂