【シラバス基本情報】

科目名 病理学
担当教員 三浦 裕
配当年次 2年
履修方法 選択
開講時期 前期
授業形態 講義
単位数 2
備考 医師資格及び病院等での勤務経験を活かし、病状に対応した食事指導及び献立作成等に必要な各種疾患に関する医学的専門知識を解説し、臨床栄養学の医学的基盤を築くことを目指している。

【授業目標】

 病理学は、病気とは何かを研究する学問である。その原因は何か、どのようにして発病するか、そしてその結果どのような変化が生ずるかを検索し、病気の予防や治療に役立てる知識を習得する。本講義では病気の原因とそれによる変化が理解できるようになる。また、主要な病態について例を挙げて説明できるようになる。

【到達目標】

 毎回の授業で取り上げた、最重要事項を全て答えられることを目指す。重要事項については理解できるようにする。

【授業計画】

 テキストに従って講義を進めます。毎回パワーポイントを用いた講義で、プリントも配付する。プリントはパワーポイントの内容と練習問題である。医学用語の理解と暗記がとても重要である。2回目以降の講義では、最初に前回の内容の練習問題の解説を行う。

内容
1
病理学の領域;病理学の内容が理解でき、細胞診の具体的方法が説明できる。   
2
細胞・組織とその障害;細胞障害を理解し、壊死・アポトーシス・委縮を説明できる。
3
再生と修復;再生、化成、肥大、過形成の違いを理解し、具体例を挙げることができる。
4
循環障害;充血、うっ血、虚血、血栓症、塞栓症、梗塞を説明できる。ショックの種類を5つ言える。
5
炎症;急性炎症と慢性炎症の違いを例を挙げて説明できる。
6
免疫・アレルギー;免疫機序、アレルギーが理解できる。4つのアレルギー反応を説明できる。
7
感染症;病原体の種類を説明できる。薬剤耐性、菌交代症、日和見感染症の意味を説明できる。
8
代謝異常;1型2型糖尿病の発症の機序の違いを説明できる。肥満による病気を言える。
9
老化と老年病;細胞の老化現象を説明する学説2つを説明できる。老化による病気を言える。
10
新生児の病理;肺障子膜症、肺サーファクタントを説明できる。
11
先天異常;代表的な染色体異常症を3つ説明できる。
12
腫瘍1;良性と悪性腫瘍の違い、腫瘍の定義を説明できる。
13
腫瘍2;腫瘍の主な原因と発生の機序を説明できる。
14
生命の危機;DIC、 MOF、 ARDSを説明できる。
15
期末試験と解説

【履修上の注意(含予習・復習)等】

 病理学には解剖生理学の知識が必要です。復習を十分にしておくこと。
 また、毎回練習問題を配付し、講義の終了した次の週に問題の解説を行います。
 予習と復習で不明な点があれば、積極的に質問すること。

【成績評価の方法と評価割合(%)】

 レポートを毎週提出する。欠席時の小テスト成績は0点とする。レポートの総合評価が90点以上でS、80点以上でA、80-70%でB、70-60%でCとし、全てAまたはS評価を受けた学生は最終試験を免除することがある。ただし、レポートの提出がない学生は、その回の点数を0点阻止、最終試験の受験資格として、平均60点以上に満たない場合は未履修とする。

【テキスト・参考文献】(テキスト◎、参考文献(推薦)○)

宮坂昌之「免疫と『病』の科学-----慢性炎症とは何か-----」 講談社 ブルーバックス(2年臨床医学総論、3年臨床医学各論と共通)
シッダールタ・ムカジーーがん----- 4000年の歴史-----」早川書房 文庫 (2年臨床医学総論、3年臨床医学各論と共通)