【シラバス基本情報】

科目名 保育実習U<保育所>
担当教員 金森 由華
配当年次 3年
履修方法 選択
開講時期 通年(集中)
授業形態 実習
単位数 2
備考 実質10日間の学外実習を実施

【授業目標】

 保育士資格取得のための選択必修科目であり、「保育実習T<保育所・施設>」に続いて、3年次に修得する実習科目である。本学では基本的に「保育実習U<保育所>」の履修を原則とする。
 学内で履修した授業の成果を踏まえ、保育所での体験的学習を通して、子どもの発達や最善の利益原則など、保育士となるための基礎的な知識・技術及び倫理観を養う。

【到達目標】

 @ 保育所の役割や機能のうち、保護者支援について具体的に理解している。
A 子どもの観察や関わりの視点を明確にすることを通して保育を理解している。
 B 保育の計画、実践、観察、記録及び自己評価等について実際に取り組むことができる。
 C 保育士の業務内容や職業倫理について具体的な実践に結びつけて理解している。
 D 保育士としての自己の課題を明確化できる。

【授業計画】

 日常的な保育活動に参加しながら、保育指導計画の作成と実施、子育て支援の取り組みについての学習を行う。また、特別なニーズのあるこどもたちとのふれ合いと養護・援助の働きかけを通して、多様な子ども・人との触れ合い・受けとめ合いの重要性と実際の対応について学ぶ。保育実習としては最後の仕上げとなる実習である。
 なお、「保育実習T」との違いは、本実習においては保育指導計画を自らの責任で実際に作成することと、今日の保育所の重要な課題となっている子育て支援の取り組みの実際について理解することにある。

 <実習の内容>
  1.保育所の役割や機能について理解する。
  2.保育全般に参加し、保育技術を習得する。保育の一日の流れを理解し、参加する。
  3.子どもの個人差について理解し、対応方法を習得する。特に発達の遅れや生活環境にともなう子どものニ   ーズを理解し、その対応方法について学ぶ。子どもの観察や関わりを通して乳幼児の発達を理解する。
  4.保育計画・指導計画を理解するとともに、自ら指導計画を立案し、実際に実践する。そして、自分の実践
   を客観的に振り返る。
  5.子どもの家族とのコミュニケーションの方法を具体的に習得する。生活や遊びなどの一部分を担当しなが
   ら、保育技術を習得する。
  6.地域社会に対する理解を深め、連携の方法について具体的に学ぶ。記録や保護者とのコミュニケーション
   などを通して家庭・地域社会を理解する。
  7.子どもの最善の利益への配慮を学ぶ。子どもの最善の利益を具体化する方法について学ぶ。安全及び疾病 予防への配慮について理解する。
  8.保育士としての職業倫理を具体的に理解する。職員間の役割分担とチームワークについて理解する。
  9.保育所の保育士に求められる資質・能力・技術に照らし合わせて、自己の課題を明確にする。

※ 本実習は、保育士としての基礎的な実践力を養う総仕上げの実習なので、保育士としての自覚を持ち、自立 した姿勢で臨むことが期待される。

【履修上の注意(含予習・復習)等】

 実習前には、配属クラスの年齢の子どもの発達等基礎知識を復習し、弾き歌いや遊び、紙芝居等の保育実技も自主的に準備すること。
 保育者の指導や指示を十分に理解し受け止めながら、積極的に子どもたちに関わること。
 観察や実践に基づき、実習記録をしっかりとつけ、考察すること。 

【成績評価の方法と評価割合(%)】

 実習施設による評価(60%)に加え、実習中に記録し実習後提出される実習記録(40%)の記載内容に基づいて評価する。@ABCD

【テキスト・参考文献】(テキスト◎、参考文献(推薦)○)

 実践につながる新しい教育・保育実習 ミネルヴァ書房