ホーム > 学部・学科ニュース > 健康スポーツ科学科 > 十枝内教授および谷田亮太氏(平...
本研究は十枝内教授のライフワークとして長年研究されてきたもので,ようやく掲載の運びとなりました.十枝内教授は,食欲の調節について長年研究され,その理解も深まってきています.一方で,満腹感と空腹感の時間的変化がどのように生じるのかについてはいまだに不明でした.本研究は,摂食亢進物質であるグレリンと摂食抑制物質であるGLP-1の作用に着目して,その相互関係を検証したものです.その結果,食事を開始した後,約30分間は満腹感の発動を抑制することで,ある一定の摂食量を確保する仕組みがあることがわかりました.これは食べ方と過食の関係を細胞生理学的・分子生物学的に証明することに繋がる貴重な研究です.今後,健康のための正しい食べ方や,アスリートの低栄養を予防するための食べ方など研究の発展が期待されます.また本研究には,平成29年度に健康スポーツ科学科を卒業した谷田亮太氏(現在金沢大学大学院先進予防医学研究科在学中)も参加し,本論文の掲載に向けて尽力しました.本学の卒業生の今後の活躍にも期待したいと思います.
Functional interaction between Ghrelin and GLP-1 regulates feeding through the vagal afferent system. Sci Rep 18415, 2020.